一気室デザインについてのMRSの見解。

MRSパックラフトは全モデル一気室で作られています。コンセプトに違いがあり二気室のモデルを出しているメーカーもあれば、MRSのように一気室のみで統一しているメーカーもあります。普通に考えると二気室のほうが安全で、圧倒的な有利のように思えますが、より長い歴史を持つメーカーも一気室で統一していたり、全体的にも一気室モデルが主流となっている現状を踏まえると、一概に二気室のほうが有利とは言えない事が伺われます。

✓アルパカラフト Alpacka Raft:一気室で統一
✓ココペリ KOKOPELLI:タンデム艇のみ二気室

✓アンフィビオ Anfibio Packrafting:一気室で統一
✓フロンティア Flontier:タンデム艇のみ二気室

MRSは様々な状況を熟慮した結果、二気室は必要ないという判断を下しています。主な理由はご利用者様からの需要がないからです。MRSパックラフトはヨーロッパでの販売の歴史が長く、長距離ダウンリバーやバイクラフティングなどタフな環境下で使われることも多いですが、現時点でも二気室モデルを増やす予定はありません。需要の低い二気室構造の部分ではなく、他のより必要とされている部分に製作費用を充てたいという見解です。

需要がないのには、ご利用者様がパックラフトの性質を理解して正しい状況で使用されているからという理由もあります。例えば単身で大海原に繰り出すような無茶をする人はいません。一気室で最も懸念されることは、突然しぼんだ時に岸まで泳いで辿り着けるかという事、もう一つは重い荷物が沈んでしまう事です。

ですので、岸から離れた場所で漕ぐ場合と、自転車等の重い物を載せる場合は特に、しぼんだ時の事を想定して準備しておく必要があります。付属のシートとバックレストもある程度は浮力体になるという事をふまえ、MRSでは全てのシートとバックレストを紐やマジックテープでしっかり船体に取り付けるデザインになっています。折り畳み自転車は個別で自転車に浮力体を縛り付けておくのは一つの対応策です。ISS機能の付いたモデルは船体内に浮袋を入れておけば浮力体として機能します。このように状況に合わせて必要な対策をしておくことをお勧めします。

ご購入の当初から用途がバイクラフティングメインと決まっているのであれば、二気室モデルもしっかり検討されたほうがいいと思います。当店としましては、他社製の二気室モデルも同時にしっかり検討され、後悔のないお買い物をして頂ければベストと思っています。

最後にMRSパックラフトでバイクラフティングをされている方の紹介です。

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